2016.12.17
AEDの取扱について(心肺蘇生の流れ)
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心肺蘇生の流れ:日本版救急蘇生ガイドライン(2005年)準拠
1.意識の確認(肩を叩いたりして、声を掛ける)
2.助けを呼ぶ(119番への通報、AEDを持って来るよう頼む)
3.気道の確保*1(意識が無い場合、気道が狭まったり、ふさがれている事がある。顎を引き上げ、額は押し下げ、気道を開放する)
4.呼吸の確認(気道の確保をしたまま、口元に頬を寄せ、呼吸の確認をする。→息を感じるか?胸は動くか?呼吸の音は聞こえるか?)
5.2回の人工呼吸*2(気道の確保をした状態のまま、口対口呼吸:鼻をつまみ、空気が逃げないようにし、ゆっくりと吹き込み、胸が膨らむ事を確認する)
6.循環*3のサインの確認(患者の口に耳を近づけ、呼吸、咳、体の動きの有無を目と耳で観察する。呼吸、咳、体の動きが無ければ、心停止と判断し、ただちに心マッサージを行う)
7.30回の胸骨圧迫(心マッサージ*4 4~5cm沈むように100回/分)
⇒AEDが届くまで、2回の人工呼吸、30回の心マッサージを行う。
⇒AEDが届いたら、スイッチを入れ、音声に従う。
8.1回の電気ショックで蘇生しない事がよくある。AEDは、2分おきに心電図解析、電気ショックを繰り返します。蘇生しなかった場合、次の解析が行われるまで、ただちに2回の人工呼吸と30回の心マッサージを行う(およそ4クール)。
9.病院に搬送
*1 気道の確保:意識が無い人は、舌が沈み気道が閉塞するので、頭を後ろに あごを上にし、気道の確保をする必要がある。(あごの先の下に 人指し指と薬指をあて、一方の手を額に当て、下あごは上に引き上げ、額は下に押す)
*2 人工呼吸:口対口呼吸の際は、ハンカチや、一方向弁付き呼気吹き込み用具(患者の呼気が救助者の口に入らないように弁が付いている)を使用すると良い。
(この一方向弁付き呼気吹き込み用具は、名歯協でも取り扱っております。キーホルダー付きで、いつでも身に付けていられるよう、小さく折りたたんであります。購入ご希望の方は、名歯協までお電話ください。)
*3 循環:充分な酸素を含んだ血液が、肺から心臓へ行き、動脈で全身の組織に運ばれ、組織に酸素を与えた血液が、静脈を通って心臓に戻ってくることを言う。
循環のサイン:呼吸、咳、体の動きがあれば、心臓が動いている証拠となる。
*4 心マッサージ:みぞおちの上の胸骨の剣上突起の部分に手のひらを置き、その上に他方の手を重ねる(手の付け根を重ねる感じ)。肘をまっすぐに伸ばし、体重をかけ、胸骨が4~5cm沈むくらい圧迫する。肋骨の上に直接手のひらを当て無いようにする事。←容易に肋骨が骨折するため。
*5 AEDの2005年以前に製造のものは、電気ショックを行う様式が日本版救急蘇生ガイドライン2005年に沿っていない可能性があります。2005年に準拠した様式に変更する為には、各メーカーが有料で対応しています。変更ご希望の方は、お買い求め先にお問い合わせください。
なお名歯協からは、フィリップス社製のAEDを販売させていただいております。
お問い合わせは名歯協まで。